リチャード・バークレー=スティール
テノール
ドラマティックなテノールのレパートリーに引っ張りだこのリチャード・バークレー=スティールは、世界的なオペラハウスで活躍し、多くの著名な指揮者や演出家たちと共同作業を行なっている。
中心的なレパートリーであるジークフリートは、特に2001年のシアトルでの“リング・サイクル”、2004年のイングリッシュ・ナショナル・オペラ(ポール・ダニエル指揮)で大成功を収めている。ジークムントでは、2005年のシアトルでの“リング・サイクル”(ロバート・スパーノ指揮)、マンハイム国立歌劇場、ケムニッツ州立歌劇場(いずれもオレグ・カエターノ指揮)、バルセロナのリセウ歌劇場(ベルトラン・ド・ビリー指揮、ハリー・クプファー演出)に出演。ほかには、ベルク『ヴォツェック』(鼓主長)、ブリテン『ピーター・グライムズ』(タイトルロール)、ビゼー『カルメン』(ドン・ホセ)、ヴァイル『マハゴニー市の興亡』(ジミー・マホーニー)などをレパートリーにしている。
近年では、英グレンジ・パーク・オペラでチョン・ミョンフン指揮/フランス国立放送フィルのワーグナー『トリスタンとイゾルデ』(タイトルロール)、ヴァシリー・ペトレンコ指揮/ロイヤル・リヴァプール・フィルのコンサートなどに出演。
ほかに、オペラ・オーストラリア(リチャード・ヒコックス指揮)と中国国立歌劇場、福州大劇場でワーグナー『タンホイザー』(タイトルロール)、伊パレルモのマッシモ劇場(ギュンター・ノイホルト指揮)でワーグナー『ローエングリン』(タイトルロール)、カナディアン・オペラ・カンパニーとオペラ・オーストラリアでワーグナー『ラインの黄金』(ローゲ)、米メトロポリタン歌劇場でヤナーチェク『イェヌーファ』(ラツァ)、英オールドバラ音楽祭および英エディンバラ・フェスティヴァルでブリテン『オーウェン・ウェングレイヴ』(ウェングレイヴ将軍)などに出演している。
コンサートでも、エルガー『ジェロンティアスの夢』、『使徒たち』、『神の国』、ヴェルディ「レクイエム」、マーラー「大地の歌」、ベートーヴェン「交響曲第9番」などの作品で、ヨーロッパ各地からソリストとして招かれている。
今後は、名古屋フィルの定期演奏会のほかに、仏トゥールズ・キャピトル劇場で『オーウェン・ウェンブレイヴ』の新制作に出演することが決まっている。