メディア掲載情報

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2024 年のメディア掲載情報

2024年8月発売・発行・公開の雑誌等メディア掲載情報です。
ぜひご覧ください。

2024年8月20日発売 モーストリー・クラシック(10月号)

公演レビュー 名古屋フィル 第525回定期演奏会

(前略)ショスタコーヴィチでは、まず打楽器の強烈な音響にショックを受ける。特殊な楽器は使用されないが、現代音楽や電子音響の最大音量をはるかに超えている。作曲者自身による抜粋に基づいて8曲の組曲となっているが、全体がひとつの楽曲として巧みに構成され、連続的に響きの情緒が紡がれる。しかも、不倫、殺人、既婚女性と若き青年のきわどいシーンなど、楽器のみでも十分に毒々しさが伝わる。

野心的な演目と、ぐんぐんと前のめりに押してくる表現で、名フィルが確実に新局面を開いてきていると実感した。

文:水野みか子◎名古屋音楽大学特任教授(作曲・音楽学)

2024年8月17日発売 音楽の友(9月号)

Concert Reviews(5月25日開催<第91回市民会館名曲シリーズ>)

(前略)ブルックナー「交響曲第7番」は虚飾のない造りだが、内に秘めたものが折々滲みでてくる味わい深い演奏。第1楽章が淡々とした美しさで構築されたあと、白眉となった第2楽章では重低音による慟哭と昔をなつかしむ慈しみの調べがしみじみと調和。ティンパニが鳴り響く最後の高潮へといたる綿々とした流れが静かに熱く織りなされていた。第3楽章のトリオの主題はなんと甘美に歌われていたことか。終楽章は泰然自若。名フィル初登場のバーメルトの名匠ぶりが記憶に残る公演となった。(小沢優子)

Concert Reviews(6月15日開催<第524回定期演奏会>)

ハンガリーとウィーンにかかわりのある作品を並べたプログラム。1曲目のコダーイ《ハーリ・ヤーノシュ》は音楽監督となって2シーズン目の川瀬のタクトが本領を発揮し、おもしろさいっぱいの演奏となった。活力あふれる各パートがのびやかに響きあい、ヤーノシュの冒険譚による6曲は開放的で表情豊か。独奏ヴィオラの憂愁の調べや、斉藤のツィンバロンの木漏れ日のようなきらめき、客演として招かれた上野耕平のサクソフォーンのもの悲しい葬送行進曲など、充実したソロも物語の情景に広がりと奥ゆきを与えていた。(後略)(小沢優子)

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