メディア掲載情報
2016 年のメディア掲載情報
2016年12月発売・発行・公開の雑誌等メディア掲載情報です。
ぜひご覧ください。
【NIKKEI STYLE】12月30日(土)
85歳の名指揮者アツモン、名古屋で現役引退を飾る
2016年12月、名フィルで指揮者人生のフィナーレを迎えたマエストロ、モーシェ・アツモン。その軌跡をたどる記事が、NIKKEI STYLEに掲載されました。長年にわたりマエストロを先生と慕ってきた池田卓夫氏による愛のこもった文章を、ぜひご一読ください。
12月18日発売【『音楽の友』2017年1月号】
コンサート・レヴュー(P.148)
4月に就任した小泉和裕が定期に登場し、傑作2曲を振った。まずゲルハルト・オピッツを独奏に迎えたブラームス「ピアノ協奏曲第1番」は、これこそがブラームス、と思わせる名演。姿勢を崩さない泰然としたたたずまいのオピッツが奏でる抒情と風格のピアノが、構築の確かなオーケストラと絶妙なバランスで協奏する。重くならず、厳めしくならず、がっちりとした骨組みの中に味わい深い情緒が漂う円熟の音楽である。オピッツのピアノはどのようなパッセージにも香り豊かな表情があり、とりわけ第2楽章の簡素でいて熱いロマンティシズムが印象に残る。
バルトーク「管弦楽のための協奏曲」は安定した演奏。独奏的に扱われた楽器はもちろん、オーケストラ全体が生き生きと躍動し、小泉の明快なタクトのもと、緊密で引き締まった響きを創り上げていく。歩みは慎重で、それぞれの楽章の個性も的確に表現。華やかな雰囲気が欲しい気もしたが、各セクションの高いテクニックと機能性を示す手堅い仕上がりとなった。
(小沢優子)