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名古屋フィルハーモニー交響楽団（名フィル）は、２０２２年４月から23年３月に開催する演奏会のラインアップを発表した。
定期演奏会は「シンフォニスト」シリーズをテーマに12人の交響曲作曲家の作品を披露する。同演奏会は全11回を…

（前略）バルトークの「管弦楽のための協奏曲」ではそれぞれの奏者が調和を保ちながら生き生きと躍動。最近、客演指揮者への適応力や機動力を高めている名フィルだが、大植の明晰で的確なタクトのもとでいっそう力を発揮し、洗練されたバルトークを聴かせた。大植を定期に迎えたのはこれが初めて。再登場を期待したい。
（小沢優子）

（前略）それから時間が下り、川瀬は正指揮者のポストを持つ名古屋フィルハーモニー交響楽団で再びロットを指揮する。神奈フィルからさらに進化した川瀬のロットをぜひ聴かせてほしい。また、今回は演奏会前半に葵トリオが加わって、カゼッラ「三重協奏曲」も取り上げる。プログラミング面も実に美しい公演だ。シーズンを通じて、考えつくされ、練り込まれたプログラムが並ぶ名フィル。その中でも、この公演は特筆すべき「聴き公演」である。
（戸部亮）

（前略）とりわけ小泉のレパートリーとして長年時間をかけて取り組んできた重要な作品であるブルックナー、その熱い想いは演奏からも伝わった。神秘的な序奏に始まり、歌いこまれた旋律、対位法的な動きを伴いオルガンの音響を想起させるような厚みのあるテクスチャ―、安定した落ち着いた音色を作り上げ、次元の異なるブルックナー独自の世界へ導こうという小泉の挑戦に応えたオーケストラによる熱演が心に響く演奏となった。（後略）（伊藤美由紀）

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