タチアナ・ヴァシリエヴァ

タチアナ・ヴァシリエヴァ

チェロ

タチアナ・ヴァシリエヴァ
Photo: Universal

ロシアのノヴォシビルスク生まれ。6歳でチェロを始め、マキシム・ヴェンゲーロフやワディム・レーピンらを輩出した特別音楽学校でエフゲニー・ニロフに師事。1994年にミュンヘン国際コンクールで第2位となり、その後はミュンヘン音楽大学でヴァルター・ノルタスに師事し、優秀な成績で卒業。続いて、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学でダーヴィド・ゲリンガスに師事して修士号を得ている。2001年、第7回ロストロポーヴィチ国際チェロ・コンクールでロシア人初の優勝を果たし、2005年にはフランス音楽大賞“海外の新人”賞に輝いた。世代を代表するチェリストとして極めて高い評価を得ている。
“驚くべき天才”と評され、非の打ち所のないテクニックと大変魅力的な響きの幅を合わせ持つ音楽家だが、そのような最高水準の妙技でさえ、彼女に備わった音楽的個性と楽想の豊かさ、それを伝える卓越した能力に比べれば、さほど重要ではないと言える。音楽に対する持ち前の好奇心が、バロックから現代音楽に至る幅広いレパートリーを充実させ、世界初演も多く行なっている。
12歳で演奏活動を始めて以来、世界の名高いオーケストラ・指揮者と共演している。2006年、クラウディオ・アバド指揮/ルツェルン祝祭管メンバーとしての日本公演や、ロストロポーヴィチ指揮/パリ管とのコンサート、2007年、エルサレム室内管やベルリン・フィル・カメラータとの共演、エルガー「チェロ協奏曲」をジェームズ・ジャッド指揮/ニース・フィルと、ペンデレツキ「合奏協奏曲」を作曲家本人とクルト・マズア指揮/フランス国立管と演奏している。
使用楽器はLVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)社から貸与された1725年製ストラディバリウス“Vaslin”。

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