第375回定期演奏会<ローマ>

第375回定期演奏会<ローマ>

定期演奏会

2010.12.17 (金) 6:45pm / 18 (土) 4:00pm

愛知県芸術劇場コンサートホール

出演

  • 尾高忠明 (指揮)

プログラム

吉松隆: 朱鷺によせる哀歌 作品12
レスピーギ: 交響詩『ローマの噴水』
ラフマニノフ: 交響曲第2番ホ短調 作品27

 

料金

S席¥6,000

A席¥5,000

B席¥4,000

C席¥3,000
D席¥2,000

Y席¥1,000(24歳以下対象・当日窓口販売のみ)

託児サービス対象公演

聴きどころ

前月の井上道義とは桐朋学園大学音楽学部の同期だが、人間も音楽も全く異なる尾高忠明が2009年10月以来2シーズン続けて名フィル定期を指揮する。「ローマ」をテーマに据えた回だが、イタリアの作品はレスピーギの交響詩『ローマの噴水』のみ。日本の吉松隆、ロシアのラフマニノフ(しかも「交響曲第2番」の初演地は前回のテーマ都市、サンクトペテルブルクである!)の選曲は一見、奇異に映る。だが、絶滅を危惧された日本の国鳥、トキの美しい翼に吉松が託したのが「調性(トナリティ)復活への頌歌」だとすると、「ローマ→イタリア→オペラ→カンタービレ(旋律美)」と、尾高の連想が膨らんでいったのではないか。省略なしの演奏が50分を超えるラフマニノフの交響曲は旋律美の極みにある。中でも第3楽章では20世紀音楽が忘れかけた、美しく切ない旋律が果てしなく続く。内面に熱い思いを抱きつつ、じっくり音楽を掘り下げる尾高にふさわしい作品だ。

(池田卓夫/日本経済新聞社文化部編集委員)

<ティエリー・フィッシャーからのメッセージ>

ローマを音楽で表現するならば、レスピーギの『ローマの噴水』は欠かすことのできない名作でしょう。街のなかにある4つの大きな噴水が、1日の異なる時間帯に分かれて描き出されています。

<アンケートの声>

[17日(金)]

  • 「朱鷺」が素晴らしかった。弦の音がとても伸びやか。音を聴くというより、目の前にトキの姿が浮かんでくるよう。聴きながら、映像が見えてくるようだった。
    [40代・定期会員]
  • 前半の2曲の意味がよくわかりました。こんなに楽しんだのは久しぶりです。
    [60代・賛助会員]
  • 『ローマの噴水』は噴き出る泉そのものの音楽に陶酔。最後の金管が夕暮れの泉をよく表し、消えていった。
    [70代・定期会員]
  • ラフマニノフ、音楽叙事詩とでも言うほど華やかな音楽の中で、特に3楽章のアダージョは白眉。クラリネット独奏にゾクゾクしながら、まるで心の琴線に触れるような美しさに涙が出そうだった。尾高さんは音を引き出す見事な技を持っている。
    [40代・ファンクラブ]
  • 選曲が美しいものばかりで、尾高さんのタクトと名フィルのメンバーの紡ぎ出す「音」に一年の疲れが洗い流されました。
    [60代・定期会員]
  • とても美しい旋律で何度も鳥肌が立ちました。素晴らしい演奏でした。
    [未記入]
  • 真横から尾高さんの指揮を拝見、左手の動きが凄い! オーケストラを左手に抱いて、スケルツォを踊っているようだ。これほど繊細でダイナミックなラフマニノフは聴いたことがない。大拍手!!
    [70代・一般]

[18日(土)]

  • 「朱鷺」、鳥の羽ばたきを感じさせる、静かなピアノの音色が印象的でした。
    [70代・定期会員]
  • ローマの噴水ですが全体にもったりと重い感じがしました。音楽の動きがにぶいと言いますか、もう少しキラキラとした軽やかさがあっても良かったのではと思います。
    [30代・定期会員]
  • 『ローマの噴水』はとても色彩豊かで楽しい演奏。噴水の水の表情が豊かに表現され、風景画を見るような心地良さがあった。ラフマニノフは特に第3楽章が、独特の濃厚で少し絡みつくようなロマンティシズムが十分表現されていて大変良かった。
    [60代・定期会員]
  • ラフマニノフが圧巻だった。ロマンティックな曲をここまで厳しく、ダイナミックに盛り上げて尾高さんは緩和を拭い去った。
    [60代・定期会員]
  • 尾高さんのラフマニノフの2番は何度か聴きましたが、いつもうならされます。抑制のきいた抒情が素晴らしい。
    [40代・定期会員]
  • 尾高さんの完璧な指揮が素晴らしい。吉松も、レスピーギも音が整いすごくチャーミング。今回の演奏もラフマニノフの本当の姿を示した超名演! 吸い込まれてしまった!!
    [50代・一般]
  • 尾高さんが指揮されると、全員(団員・観客)一体の緊張感がすごく感じらる。
    [70代・定期会員]

[ウェブ]

  • 大曲の場合、名フィルの演奏は時々汚い音だと感じることがあるが、今日(18日)のラフマニノフは音量はかなりあったのに美しく感じられて、とても良かった。また、1曲目の吉松隆作品を聴くのは初めてであったが、弦の音色を堪能できた。
    [50代・定期会員]
  • 素晴らしいラフマニノフでした。名古屋フィルを本拠地の愛知県芸術劇場で聴きたくて、東京から来ましたが、行った甲斐がありました。尾高さんのラフマニノフは優しく自然な流れでありながらも、メリハリのある引き締まった演奏が魅力的でした。名古屋フィルの演奏はそれを見事に体現していたとおもいます。しかし、ところどころアンサンブルのズレや管楽器の弱さが気になり、それがちょっと残念な部分ではありました。全体的には満足、幸せな気分で帰京出来ました! また、名古屋に訪れたいと思います。
    [20代・一般]
  • 普段聴いているラフマニノフとは一味味違ったラフマニノフを聴くことが出来たので楽しかったです。
    [20代・一般]
  • ラフマニノフ第2番第2楽章終盤から突然ぐいぐい来ました。第3楽章の旋律にやられました。最後のフイニッシュ1分前涙が込み上げて焦りました。こういう演奏は心にしみ入ります。
    [50代・定期会員]

 

<助成>

zyosei_mark平成22年度文化芸術振興費補助金(芸術創造活動特別推進事業)

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