第374回定期演奏会<サンクトペテルブルク>

第374回定期演奏会<サンクトペテルブルク>

定期演奏会

2010.11.12 (金) 6:45pm / 13 (土) 4:00pm

愛知県芸術劇場コンサートホール

出演

  • 井上道義 (指揮)

プログラム

ベートーヴェン: 序曲『コリオラン』 作品62
ショスタコーヴィチ: 交響曲第7番ハ長調 作品60『レニングラード』

 

料金

S席¥6,000

A席¥5,000

B席¥4,000

C席¥3,000
D席¥2,000

Y席¥1,000(24歳以下対象・当日窓口販売のみ)

※本公演に休憩はございません。

託児サービス対象公演

聴きどころ

還暦(60歳)を過ぎると丸くなる日本人も多いなか、井上道義は「もう一度生まれ変わったつもり」でますます、尖がってきた。ショスタコーヴィチ生誕100年ではなく、1年後の2007年、多くの交響曲の日本初演会場でありながら今はコンサートに使われない東京・日比谷公会堂で全曲演奏を貫徹し気を吐いた。中でも名フィルとの交響曲第11, 12番は東京のオーケストラをしのぐ熱演で、強く印象に残る。「サンクトペテルブルク」をテーマにした回で、名フィル定期へ6シーズンぶりに戻ってくるのに際し、井上は同じショスタコーヴィチの第7交響曲を選んだ。副題の「レニングラード」は旧ソ連時代のペテルブルクの名称。日本人にはなぜか、レニングラードの方が親しまれている。ショスタコーヴィチが第2次世界大戦中、ナチス・ドイツに包囲されたレニングラード市内で書いた抵抗の音楽。「この男、危険につき」のマエストロの怒りが全面的に爆発するはずだ。

(池田卓夫/日本経済新聞社文化部編集委員)

<ティエリー・フィッシャーからのメッセージ>

ロシアからは、サンクトペテルブルク。シーズンのテーマである都市名を冠した交響曲『レニングラード』は決して見逃せない、力に溢れたショスタコーヴィチの作品です。

<アンケートの声>

[12日(金)]

  • 『コリオラン』の心情を映しだしたように感情を剥き出しにしての指揮者、演奏もそれに応じて感銘を受けた。
    [70代・定期会員]
  • 弦のアンサンブルが美しく、金管・木管・打楽器いずれも最強音でも崩れず、統率が取れて感動しました。今年のベスト定期演奏会では。
    [60代・定期会員]
  • 次から次へと現れる音の洪水、そして雑にならない巨大な音楽絵巻。3楽章の各パートのアンサンブルの見事さ。このオケの層の厚さをしっかり感じました。井上さんサイコー! 少しレーニンに似てたよ。
    [40代・ファンクラブ]
  • 久しぶりにカッコイイ指揮者を見た気がしました。また定期に呼んで欲しいです。演奏は弦にものすごく厚みがあったように思いました。管も打もよくまとまっており、近年稀に見る好演だと思いました。
    [30代・一般]
  • 井上ワールド全開。お見事の一言。名フィル史上に残る名演。
    [定期会員]
  • 大熱演でしたね。この曲はこうでなくっちゃ!!
    [50代・一般]
  • この曲は美しいメロディーも随所に散りばめられ、ショスタコーヴィチとしては多彩な才能が十分に発揮されサービス精神に富んだ曲と思うが、井上の指揮と名フィルの演奏はその魅力を引き出した。
    [60代・定期会員]

[13日(土)]

  • 緊張感あふれる緻密なアンサンブルで聴かせてくれた『コリオラン』。名フィルから圧倒的な迫力を引き出して最初から最後まで引きつけられた『レニングラード』。なんとも幸せな濃密な時間をありがとうございました。
    [60代・定期会員]
  • 精力的な井上さんの指揮下、終始一貫溌剌・巧緻な演奏に感服した。各セクションの見事な纏まりと変幻自在な音量の調整に陶酔した次第。
    [70代以上・定期会員]
  • 井上さんはこの曲が作られた歴史的な文脈の上にしっかりと立って、強い説得力を持った、感動的な音楽を作りあげてくれました。
    [60代・一般]
  • 最後の最後まで乱れず、緊張感のある演奏でした。名フィルは技量も素晴らしいですがとてもあたたかい雰囲気があり、名古屋の誇りです。
    [50代・定期会員]
  • 井上道義さんはオーケストラという楽器を自在に演奏なさって素晴らしいのですが、楽器であるオーケストラも見事についていって素晴らしかったです。ひとつずつ音楽が積み重なっていく様にとても感動しました。
    [30代・定期会員]
  • 『レニングラード』を初めてホールで聴きました。荘厳で勇ましくて迫力にびっくり。演奏された方々の体力と力強さにも感動しました。
    [40代・一般]

[ウェブ]

  • メインのショスタコーヴィチは、第1楽章で「侵攻のテーマ」が繰り返されるにつれて胸がどんどん高鳴って行くのを感じ、それは終演まで途切れませんでした。盛り上がるところは背筋が凍るような興奮を覚えました。また、第3楽章では特に、弦楽器が奏でるショスタコーヴィチ特有の「切なく、どことなく不気味な旋律」も強く心を打つものがあり、終わってみたら、この公演は今シーズンの定期の中でも屈指の名演だったと確信しました。また、余談ですが井上さんのユーモラスな面もたっぷりと堪能させて頂きました(笑)。
    [10代・定期会員]
  • 生でショスタコーヴィチの7番を聴ける滅多にない機会なので、泊まりがけで両日とも聴きに行きました。1日目は、普段聴くCDとは比べ物にならない音の洪水にただただ圧倒されてしまい、鼓動の高鳴りを抑えることができませんでした。3階席でこれなので、1階前席はそれはもう凄まじい音圧だったのでしょう。一方、2日目は幾分冷静に、余裕を持って臨むことができ、神経の行き届いた弱音部や緩徐楽章の美しさに浸れました。どちらかというと1日目の演奏の方が勢いがあり、音響的迫力もやや勝っていたように思います。遠出した甲斐のある、実に素晴らしい演奏会でした。
    [20代・一般]

 

<助成>

zyosei_mark平成22年度文化芸術振興費補助金(芸術創造活動特別推進事業)

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