S席¥7,000 A席¥6,000 B席¥5,000 C席¥4,000
D席¥3,000 Y席¥1,000(24歳以下対象・当日窓口販売のみ)
第355回定期演奏会
2009.2.20 (金) 6:45pm / 21 (土) 4:00pm
出演
プログラム
<未完成+巨人>
1. シューベルト: 交響曲第7番ロ短調 D.759『未完成』
2. 藤倉大: 『アンペール』ピアノと管弦楽のための協奏曲*
〈委嘱新作日本初演、フィルハーモニア管弦楽団との共同委嘱〉
3. マーラー: 交響曲第1番ニ長調『巨人』
<藤倉大からのメッセージ>
委嘱作品『アンペール』ピアノと管弦楽のための協奏曲について
『アンペール(Ampere)』とは電流のユニットのアンペアのことです。
この作品に、私はイメージを持っています。それは、ある種のオーラや、電流のようなものが存在し、それがピアニストの指先から放出され、そして鍵盤に流れ込みます。そのときピアノ本体は“Amplified(増幅)されて”オーケストラの中へと入ります。さながら「ピアノ+オーケストラ=架空の巨大なピアノ」となるように。
『アンペール』というタイトルはかなりミステリアスで(おそらく普通ではないので)、この作品にふさわしいと思いますが…。気に入っていただけると嬉しいです!
<ティエリー・フィッシャーからのメッセージ>
このあまりにも名高い作品は皮肉にも未完で終わっており、我々に「なぜシューベルトは最初の2つの楽章を完成させてから6年間も生きたのに、この交響曲が未完成なのか?」という質問を永遠に残したままです。シーズンの幕開けと同様、我々は答えのない質問にぶつかります。この作品を完成させる試みは数多くなされてきましたが、それでもシューベルトの「交響曲第7番」は永遠に『未完成』なのです。マーラーの壮大な交響曲第1番『巨人』は、強靭な精神力を最大の武器とする、“巨人(タイタン)”の生涯を描きます。マーラーは、ジャン・パウルの小説の主人公と自分を重ね合わせ(マーラーはこの作家のファンでした)、自らの芸術の夢を追求し、ドラマティックでこの世のものとは思えぬオーケストラの響きを作り出したのです。その溢れんばかりの才能で、全世界に名前を轟かせつつある日本の若き作曲家 藤倉大の新たなピアノ協奏曲は、このコンサートのために、名フィルとフィルハーモニア管弦楽団が共同で新たに委嘱したものです。
料金
聴きどころ
名フィルが語る プログラム、指揮者&ソリストの「ここがスゴイ!」
4月定期のアイヴズ作品によって投げかけられた「質問」への答えが2月定期。「結局質問には終わりがなく“未完成”のままである…。しかし、人間は“超人(Übermensch)”ならぬ“巨人(Titan)”となって、新しいものを創造していく…」というニーチェ的ストーリーが完結します。とはいえ、難しいこと抜きに『未完成』と『巨人』という、古今東西屈指の人気シンフォニー2曲をたっぷりお楽しみください。1977年大阪生れと若い藤倉大は、ブーレーズやエトヴェシュらが絶賛し、世界中の著名団体から新作委嘱が殺到している鬼才。今回のピアノ協奏曲は、英フィルハーモニア管弦楽団と名フィルの共同委嘱で、世界初演は名古屋と同じ小川典子のピアノ、10月定期で名フィルを振るブラビンスの指揮で、同じ月にロンドンで行われます。
<助成>
平成20年度文化芸術振興費補助金(芸術創造活動重点支援事業)