大澤 一彰

大澤 一彰

テノール

大澤 一彰

東京芸術大学卒業、ローマにて研鑽を積む。疋田生次郎、U.ボルソの各氏に師事。團伊玖磨指揮による日生劇場「夕鶴」与ひょう役でオペラデビュー。

 

第1回ルーマニア国際音楽コンクール声楽部門第1位、併せて全部部門よりグランプリを受賞、ブカレストのカンタクジノ宮殿及びクルージュの音楽祭にてリサイタルを行ない、好評を博す。帰国後は、2006年7月びわ湖ホールビエンナーレ『ミニヨン』(指揮:佐藤功太郎、演出:岩田達宗)ヴィルヘルム役において青春の彷徨を熱演、持ち前の美声と気品をたたえた表現はマスコミ各方面で高い評価を得る。10月は愛知芸術劇場にて、愛知文化振興事業団『ラ・ボエーム』(指揮:小崎雅弘 演出:粟國淳)にて主演の市原多朗氏自らのオーデションにより、ロドルフォ役のカヴァーに合格。

 

2008年9月には同『ファルスタッフ』(指揮:山下一史、演出:岩田達宗)にて佐藤美枝子演ずるナンネッタの恋人・フェントン役を、激戦のオーデションの中で勝ち取り、新聞紙上にて「耳を奪う美声」と絶賛される。同劇場コンサートホール音楽の扉シリーズ「オペラは美しく、劇的に」及び「芸大退官記念コンサート」にて林康子氏と共演。10月は文化庁芸術支援人材育成オペラ・菊池彦典指揮『ジャンニ・スキッキ』リヌッチオ役、11月香川県穴吹ホール主催・菊池彦典指揮「林康子・蝶々夫人」ピンカートン役。

 

2009年4月は天沼裕子指揮『カヴァレリア・ルスティカーナ』において、冷酷さと情熱を併せ持つトゥリッドゥを演じ、雑誌にて「日本人離れした伸びやかな高音」と評される。5月広島県文化ホール『蝶々夫人』ピンカートン役、6月シアターX『カルメン』ドン・ホセ役でいずれも好評を博す。その他、文京シビック大ホールのM.ティトット指揮『ナブッコ』イズマエーレ役、同『ラ・ボエーム』ロドルフォ役、『外套』ルイージ役、『ランメルモールのルチア』エドガルド役、『愛の妙薬』ネモリーノ役、ヴェルディ『椿姫』アルフレード役等。また、新作解釈にも優れた才能をみせ、熊本城築城400年記念オペラ『南風吹けば楠若葉』では、主役の横手五郎惟宗を歌い、「大柄な体が舞台映えし、朗々とした美声、役作りも的確」と『音楽の友』紙上にて評される。

 

コンサートとして、「世界遺産音楽祭・京都」において開催期間中注目を集めた清水寺舞台上でのモーツァルト「レクイエム」(指揮:A.ジョエル)、及び上賀茂神社境内での日本歌曲のリサイタルは、TV放映された。その他「第九」、「メサイア」、ヴェルディ「レクイエム」等。昨年度、第44回日伊声楽コンコルソ第1位、及びYKK音楽賞、読売新聞社賞、日伊音楽協会賞、イタリア文化会館賞、外務大臣賞、文部科学大臣賞、藤原義江賞、奥田良三賞を受賞。サントリーホールで行なわれた入賞者披露コンサートでは、『清教徒』、『連隊の娘』のアリアで、ハイC#・ハイCを連発し聴衆を沸かせた。二期会会員。

PAGE TOP